「身近なサステナブルライフ」自分の出すごみについて考える

近年よく耳や目にするようになった「サステナブル」や「地球に優しい」などの数々の文言。それでは実際に毎日の自分の生活の中ではどのくらいその言葉が反映されてきているでしょうか。

便利な商品やテクノロジーに慣れ切った生活では、「自然と親しむ生活」とか、「昔のような生活様式」とか言われてもどこからどう手をつけていいかわからず、【サステナブル=次世代ニーズを満たしながら地球環境を守り持続可能な生活をする】と言われても自分一人で何ができるのかという途方もない気分になる 人も多いことと思います。
ここでは簡単にできるようなサステナブルライフを提案させていただき、日々少 しでも地球と自分にいいことをする習慣にしていけたらと思います。
「マイバッグ」「マイボトル」「ゴミのリサイクル」などの取り組みは資源ゴミ の削減が大きな目的になっていますが、もう少し自分たちの出す生ゴミを減らす には?を考えてみたいと思います。

まずはシンプルな朝ごはんを見てみます。
(例)ご飯(お米)、味噌汁(豆腐、ワカメ、ネギ)、納豆(生卵、ネギ)、梅干し。
納豆と豆腐の入れ物はプラスチックリサイクル。ネギの根元と卵の殻はコンポストとして持続可能です。そうするとゴミはほとんど出ていません。
コンポストは生ゴミを微生物の力で分解・発酵させ、堆肥として再利用する仕組みです。庭がある家ではコンポスターなどの利用である程度簡単に生ゴミ再生が できますが、近年ではマンションや庭がない家の場合にもベランダにおけるサイズのおしゃれなコンポスターも市場に出てきています。

ちなみにイギリスでは市で生ゴミを毎週収集してくれています。市から8リットルくらいの大きさの四角い蓋付きのバケツが配布され、その中に野菜やティー バッグを入れて収集日に家の前に出すというシステムになっています。(Essex、 UKの場合)そこからできた堆肥を購入することもでき持続可能にしています。

うちの庭のコンポスター

さて、コンポスト以外に生ゴミを減らす方法は?

その1.
野菜の使う部分を最大限にする。野菜の使用部分を増やすためには、まず野菜を隅々までしっかりと洗う。茎の根に近い部分など、しっかり広げて根だ けを切り落とすくらいにする。根っこも美味しい野菜もたくさんあります。例えば芹は根が美味しい野菜の一つです。その際は根を水に30分くらい浸してしっか り汚れを落としましょう。!野菜を洗う時に使用できるサステナブル品としてオススメなのが、ヘチマスポン ジです。にんじん、じゃがいも、里芋などの皮をゴシゴシ擦るのに最適な上、何 回か使用して疲れ切った時はコンポストの中に混ぜて土に返すことができます。

その2.
使わなかった部分を出汁ストックにして使用する。
玉ねぎの皮、にんじんや大根の上と下の部分など、硬い野菜の使わない部分を大きめのストック袋や大きなティーバッグの袋などに入れて、10分煮出します。
とても優しい野菜のブロスができます。疲れた時などこれに塩コショウだけでも美味しいし、これに野菜を切って野菜スープにしたりなど、お好みのスープ、シ チュー、カレーに使用してみましょう。いつもよりコクのあるヘルシーな一品に なるはず。
これらは野菜高騰やフードロス問題の軽減にもなるので是非取り入れたいアイデ アです。

その3.
アボカドや玉ねぎの皮など、種類によっては植物染の原料として使うこと ができます。
では次に何がコンポストの中に入れることができるのか?
 ・ 生の野菜や果物
 ・ 髪の毛や動物の毛
 ・ シュレッドしてある紙(コピー用紙、画用紙、ボール紙などで化学インクなどな いもの)ティーバッグ(紙製)
 ・ 葉っぱ、藁

匂いや虫が出てきたら、「EMぼかし」や「発酵促進脱臭剤」を振りかけると匂いも虫も 落ち着きます。

これら以外でも100%自然素材の洋服(毛100%のセーターや綿100%のシャツetc)などもコンポストにできますが、分解されるまで時間がかかるということ と、大きなコンポスト以外にはお勧めしません)
『自分で作った堆肥で野菜の栽培をして、その残りがまたコンポストになる』なんてどうですか?未来をどんどん繋げるサステナブルライフを始めてみましょ う!

<著者プロフィール>
後藤妙子  ごとうたえこ
イギリス在住30年を経て2022年に千葉県へ移住。イギリスでパーマカルチャーの基礎やガーデニングの基礎を学ぶ。現在は家のリフォームをしながらアップサイクル作家、羊毛手紡ぎ、ハーブクラフト/ソーイング・ワークショップやハーブ を使った生活のzine作成。

>シリーズ企画:「サステイナブルライフを求めて」


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